このブログを見てる人は既にご承知でしょうが、私は介護業界で働いています。45歳の頃に新卒で入社していた会社を辞めて、半年ほどの無職期間を経てデイサービスの会社に再就職しました。
そのデイサービス以外は面接や書類で落ちましたので、しょうがないですね。ちょうどリーマンショックで世界的に景気が悪い頃でしたので、介護業界くらいしか紹介出来ないとハロワにもいわれたんですよね。
ところが私が再就職活動をし始めた頃よりも半年前に大量に失業したオジサンたちが介護業界に再就職して、三か月もしないうちに大量に辞めたということがありまして、いわゆるオジサンであった私も『すぐに辞めそう』ということで採用されるのは難しかったのです。
まあそういうわけで最終的に自宅からだんだんと遠くの施設に応募していって、二件のデイサービスに同日に合格の電話をもらいました。
一件は個人が民家を改造して経営しているデイサービスで、休日は日曜日のみ。もう一件はいちおう日曜日とそれ以外の平日の週二日が休日でした。
いちおう就職前にヘルパー2級の資格は取得しましたが、それ以上の資格を取らないと給料が上がらないということを聞いていましたから、資格を取る時間が欲しいということもあり、週休二日のほうのデイサービスに就職しました。
まあ最初のうちは勤務時間も18時くらいまでに終わっていました。残業代は出ませんでしたけどね。しかしだんだんと勤務時間が伸びていきました。全体の仕事内容が増えたわけではなく、職員が辞めていき、補充がなかなかなされないので減った職員の分の仕事をカバーしていくうちに職員一人当たりの仕事量が増えて行ったわけです。
その頃には介護福祉士の資格も取っていましたので、まあいつでも転職できるかな? とは内心思っていましたけど、人間関係は良かったのですぐさま転職しようとは思ってなかったわけです。
しかし残業ほ増え方が半端なくなり、職員会議で一回、キレたことがあります。施設長(社長)に対して、サービス残業の現状や、最近入社した正社員に対しては残業無しという約束で採用しているので残業をさせていなくて、その分、古くからいる正社員に負担がしわ寄せされていて、もう限界であるということ。もう普段温厚な私がそこまで言うか? というほどの勢いでキレたものですから、まわりがびっくりしていました。
その後、20時までの残業代は出すからということで施設長(社長)からの返答があり、それまで20万円ちょっとくらいの給料が一気に30万くらいにアップしました。しかしサービス残業が減ることはなく、終電で帰る日が続きました。
デイサービスでなんで終電? と思われるかもしれませんが、少人数の職員で仕事を回す為に、日中、後回しに出来る仕事はすべて後回しにした結果、そうなったのです。
例えば、風呂や施設内(トイレ含む)の掃除、利用者様の個人の体調や様子の記録、翌日(翌週)以降のレクリエーションの準備としてゲームの道具を作ったり、おやつ作りの材料を買い出しをしたりです。
特に今からでは考えられないかもしれませんが、利用者様に関する記録が全部紙媒体でしたから、とてつもなく時間がかかりました。当時でも電子媒体で記録を取る方法は無くはなかったのですが、比較的高齢(50歳以上)の職員が対応できないからという理由で紙媒体を使っていたのです。
あと、本来の仕事である利用者様の送迎に関しても、サービス時間の終了とともに帰ってもらうのが普通だったのですが、利用者様の家庭の事情ということで、普通はしない時間延長があって、18時半頃に送迎したりとか、19時頃に再訪問してオムツ替えをしたり、ひどい認知症の独居の人の夜ご飯用のおかず用の買い物をして調理までして来たりと、今から思えば無茶なことばかりしていた施設でした。(本来のデイサービスの仕事じゃないですけど、契約を取るためにそこまでサービスしていたようです)
結局、給料が増えても時間と自分の命のほうが大事ということで、私を含めて4人の古参職員が同時に辞めました。実際、心臓の近辺が痛むことも頻繁にありましたので、もう少し続けていたら最悪も有り得ましたね。
まあそういうことで今のショートステイに転職したのですが、ショートステイは時間で次の職員にバトンタッチしていく勤務形態なので、以前のデイサービスに比べてめちゃくちゃな残業というのは無かったですね。
しかしやはり介護業界の人手不足の例には漏れず、だんだんと人が辞め、職員(特に正職員)の数が減っていきました。その為、夜勤の回数が当初は週一で月に4回だけだったのですが、最終的には月に8回は当たり前、時には月に9回の夜勤とかも有りましたから、むしろ日勤帯に仕事をするのが月に1~2回あるかな? というトンデモ状態でした。
ちなみに日勤帯はほぼパートばかりになるので、職場内で教育を行う環境が急速に壊れて行ってました。無理やり勤務を組んでいたわけですね。形だけです。
だからそのしわ寄せはだいたい全部利用者さんに行きます。以前は2日に一回は入浴出来ていたのに、今は良くて週に二回。下手すると週一でしか入れないという利用者さんも出てきます。
重い(重度でなおかつ体重も重いし寝たきりの)方ですと、職員が2人いないと入浴介助ができないというケースもあるわけですが、入浴担当の職員が一人しかいないということも多くなっていたわけです。
まあそれはそれはそれとして、私は夜勤続きで体調が徐々に悪化していたんでしょうね。ご存じのように今年の1月に大動脈解離と上腸間膜動脈解離で、なおかつ腸閉塞を起こして入院し、一旦職場を退職しました。
その後、体調もある程度回復して週5日、一日5時間ということで職場復帰しましたけど、自分のことだけ考えたら、今の働き方は私にとっては良い職場ですね。体調に応じた働き方が出来るし、年金をもらうような時期になっても何とかこういう感じなら働けそうだし。
問題は職場自体がちゃんと続いていけるかな? ということですね。まあ、本体は大きなところだからすぐにつぶれることは無いでしょうが、なんとか職員の補充をして職場環境を改善しないといけないとは思うんですよね。
まあ、パート(時間給)職員の私が考えることじゃないんですけどね。