特に日記に書くようなことがなかったので、久しぶりに大動脈解離という病気について書いてみる。この病気は慢性期になり落ち着いてくると日常生活において自覚症状というものが無いので困る。
まあ、私の場合はスタンフォードB型の大動脈解離ということで、心臓の位置から遠いところで血管の内壁の解離が起きているのだが、その解離の部分から分岐した腸へ行く血管にも解離があるようで、急性期においては腸閉塞の症状があった。
今は腸閉塞は治っているのだが腸の動きがまだ悪いようで、排便の間隔が不規則になっているというのが唯一の自覚症状と言える。
しかしそれ以外は何の自覚症状もない。どこかが痛むとか、しびれるとか、熱が出るとか、咳が出るとか、そういった普通の病気なら何かしら存在する自覚症状というものが無い。
だから大動脈解離は怖いと言える。【大動脈解離 体験】という二語で検索をかけると、それなりにこの病気にかかった人の体験談とか出てくるのだが、皆、急に痛みとかを感じて病院に行き、入院して緊急手術をしたとか、私のように二週間以上の安静と点滴による温存療法をしたとかという体験が主で、退院した後のあれやこれやという今、私が知りたいような体験が見つからない。
というかたぶん見つからないだろうね。私もこのブログを開設した時は大動脈解離について色々と体験談を書くぞと思ったのだが、書くような体験が無いのですよ。自覚症状が無いのだから書きようがない。
書けるのはリハビリということで散歩してますよということだけ。まああとは食事内容とか排便の様子とかかな?
人間は体の痛みを感じることで、体のその部分の調子が悪くなっているということを理解して、それに対処ができるというわけなんだけど、痛くなるという自覚症状が無いということは、自分では大動脈解離の状態が分からないということで、分かる為には病院で受診してきちんと造影CT検査や血液検査を受けないといけないということです。
ある意味、自分の体の調子を知る為に他者に依存しているというわけで、赤ちゃんと同じと言えなくもないかもしれない。完全に他人に依存しているというか頼り切っているというか。そんな感覚。
でも赤ちゃんなら、母親や父親を完全に頼り切ることが無条件で出来るかもしれないけど、私の場合は色々と人生経験もあるわけで、赤ちゃんと同じようにはならないですね。
正直、医者を完全に信頼できる気持ちがあるかと言うと、そうではないというのが本音です。医者も間違えるかもしれないとか、ミスがあるかもとかね。
そんなことを言うと、『ちゃんと医者を信じなさい』と妻に怒られそうですが、それというのも大動脈解離には自覚症状が無いのが悪いのです。そう考えると痛みとかがある自覚症状が有る病気というのは、もしかすると幸せな部分が少しはあるのかもしれませんね。
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