1月3日の夜に大動脈解離と腸閉塞を発症し、5日に入院、8日に転院を経て30日に退院となったわけだが、その間、今後の仕事をどうするかでかなり悩むことになった。
腸閉塞については大動脈解離により腸への血流が悪くなったことにより発症した合併症のようなものなので、これについては消化の良いものを食べるようにしたりするしかないのだが、問題は大動脈解離のほうだ。
大動脈解離で入院し、そして退院したからといって、大動脈解離が治ったわけでは無い。単に急性期を脱して比較的安定した状態(慢性期)になったということに過ぎない。慢性期になったといっても解離した大動脈がもろく弱くなっているのにはかわりが無いし、そもそも大動脈解離を起こすような血管は血管年齢が高く老化していて動脈硬化の状態になっていることが多いわけで、注意を要する状態であることは間違いない。
ではどういう注意が必要かというと、まずは血圧コントロールである。常識で考えれば分かるように血圧が高いということは血管の内側から外側に対して圧力が多くかかっているということだから、当然に血管が裂けやすくなる。
その他にも暴飲暴食をしないとか、禁煙するとか、便秘に注意(息まない)とか、入浴の際には熱すぎる湯には入らないとか、急激な温度変化を避けることとか、十分な休養と睡眠をとりストレスを避けイライラしないこととか、軽い運動(有酸素運動)はOKだが筋トレのような力が入るような運動は避けることとか、あとは禁煙とか禁酒とかがある。
入院前は介護施設においてショートステイの職員として働いていたのだが、夜勤もあるのでどうしても睡眠リズムが乱れるし生活のリズムも乱れるので夜食が欲しくなったりして結果暴飲暴食につながる。入浴介助もすると何度も急激な温度変化にさらされる。移乗の介助をしようと思えば力がどうしても入る。認知症の利用者様の相手をしているとどうしてもストレスを感じたりイライラすることもある。……上記の注意点を守って介護の仕事するの無理じゃないのかな?
入院中の最初の頃は退院したら職場に復帰しようと思っていたのだが、さすがに今まで通りの仕事内容での復帰は無理があると判断しました。そこで夜勤は無し、一日8時間の勤務ではなく一日5時間の勤務で11時~16時までの勤務ではどうかと考えました。家族にそう話したら、妻にも息子にも反対され、仕事を辞めることにしました。
介護施設のショートステイの看護師さんにも病状を説明したら、『職場への復帰は難しい』と言われたことも関係しています。
というわけで退院直後の1月31日に退職するつもりで施設の責任者にその旨を伝える為に出社したのですが、有給休暇が残っているということで入院中も有給休暇を使っていたということにしても更にまだ残っているからと、2月11日に退職するということになりました。
そうです。今日、2月21日現在は無職というわけです。
私の場合は去年が定年の歳で、先日までは再雇用で働いていたという年齢でしたから退職するのにも抵抗はまだ少なかったですが、まだまだ働かないといけない年齢の方がこの病気になったらものすごく大変だと思います。
あと、禁酒はもちろんですが炭酸飲料もダメらしい。腸閉塞だったから炭酸がダメなのか、血管の健康を保つために炭酸飲料の砂糖がダメなのか。それは分からないけど飲むのを止めました。
まあ仕事を辞めるよりは、まだ気楽に止められますけどね。お酒も炭酸飲料も。