まず1月3日の夜の入浴時に発症し、1月5日の午後に入院することになった大動脈解離についてちょっと振り返りつつ、今の生活をまとめてみようかと思います。
既に発症から3ヶ月半、退院から数えても2ヶ月半は経っており、それなりに客観的に病気を考えることが出来るようになりました。
発症および入院中は、『もうダメかな?』と思うことも多かったです。とにかくネットにて大動脈解離について検索すると目立っているのが、生存率というか死亡率にかんしてです。
『動脈の壁は内膜、中膜、外膜でできています。動脈解離とは、急激な血圧の上昇などにより、内膜に亀裂が入り中膜部分が裂けていく病気です。大動脈解離は、突然発症し、放置すれば、発症後48時間以内に50%、1週間以内に70%、2週間以内に80%の高率で死亡するといわれる予後の不良な病気です。』
大動脈解離 - 埼玉県立循環器・呼吸器病センター (saitama-pho.jp)
とか、
『A型急性大動脈解離
手術をおこなわなかった場合の死亡率は、発症より24時間以内が20%、48時間で30%、1週間で40%、1ヶ月で50%が死亡する。解離の偽腔は将来瘤化する可能性がある。遠位側の偽腔が閉塞する率は、10%以下。
B型急性大動脈解離
手術をおこなわなかった場合の死亡率は、1ヶ月で10%以下。
B型慢性大動脈解離
大動脈瘤拡大の因子は、1:動脈径40mm以上、2:偽腔に血流が存在。』
大動脈解離とは? | 大動脈瘤・解離の専門医|川崎大動脈センター 川崎幸病院 (saiwaihp.jp)
とか、気になるような記述がいっぱいヒットするわけです。というわけで最初の頃は本当に『ちょっとダメかなあ』と思っていたのですが、今は『あれ、意外といけるかも』と思うようになりました。
そもそも私は緊急性の高いA型の大動脈解離ではなく、B型の大動脈解離です。簡単に言えば弓状の大動脈の上部分ではなく下部分が裂けているわけで必ずしも手術をしないと助からないというわけでは無いと理解してきたからです。
あくまでも死亡率が高いのはA型大動脈解離のほうで、B型の場合はそれほどでも無いということだからです。
そしてちょっと裏事情らしきことで、藤田医科大学病院の担当医の先生が、私が搬送された直後に私や私の家族に対して『危ないかもしれない。死亡する可能性がある』というようなことを言っていた理由を、この前(4月4日)の受診の際に話していました。
『他の病院から緊急ということで運び込まれてきたから、もうダメな状態だと思ってた』ということです。
まあ確かに最初に入院した病院では手に負えなかったということで藤田医科大学病院へと緊急搬送されたわけですが、私の病状をもう少し詳しく振り返ると、下記のようになります。
1.スタンフォードB型大動脈解離
2. 上腸間膜動脈解離(大動脈から小腸と大腸の半分へと繋がる動脈)
3.イレウス(腸閉塞)
最初に入院した病院では1.スタンフォードB型大動脈解離までは造影CT検査にて把握していたようですが、2.上腸間膜動脈解離まで把握していたかどうかは疑問ですし、3.のイレウス(腸閉塞)に関しては把握していませんでした。
どうやら最初に入院した病院ではB型大動脈解離についての治療については自信があったようなのですが、大動脈解離から来るイレウス(腸閉塞)に関しての治療については全く自身が無かったようで、『うちでは腸閉塞の治療は無理だから』と言われて藤田医科大学病院へと緊急搬送されて転院したわけです。
どうも最初に入院した病院では、『腸も動きは弱いけどまだ動いているし、腸に腫瘍等が出来て腸を塞いでいる様子もないから腸閉塞ではない』という診断でした。しかし実際は大動脈解離と同時に大動脈から腸へと分岐する上腸間膜動脈も解離していて、小腸や大腸の左半分への血流が少なくなってしまったことによる虚血性の腸閉塞になっていたのです。
というわけで最初の病院での入院生活では、腸閉塞であるなら絶飲食しなければならないところ、食事が出てきて私はそれを食べたり飲んだりした結果、腸閉塞をより悪化させてしまい、緊急搬送で転院しなければならなくなったわけです。
つまり最初の病院で正しく診断がされていたら、緊急搬送されることもなく、最初の病院のままで治療が出来たのかもしれないなと思ったわけです。
うまく説明できませんが、今から考えるとおそらく私の病状はかなり運が良かった感じ見たいです。つまり最初に想像していたよりも長生きできるかも? というところですね。
B型の大動脈解離については次のような記述もあります。
『下行大動脈から足までの血管で解離が起こるのをB型解離と言います。 逆にA型解離は上行大動脈に解離が起こるものをいいA型でないのはB型となります。 B型は破裂しにくく、破裂しても出血が心臓を圧迫することがなく、また大事な部位の血流が途切れる危険性も少ないと言われています。』
急性B型大動脈解離|心臓血管外科手術について|心臓血管外科特設サイト|医療法人徳洲会名古屋徳洲会総合病院 (tokushukai.or.jp)
ただ、長生きする為には医者の言うことを聞いて、ちゃんと節制したり運動したりしないといけませんね。
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