他の介護施設もそうなんだろうけど、例によってうちの介護施設もやっぱり人手不足です。色々なサービスに対して人手が足りなくて、ちゃんとした介護が出来ていないという点があります。
それなのになぜか施設の生活相談員は非常に優秀で、営業が上手いので、どんどんと利用者さんが増えていきます。まあ、大変な利用者さんばかりが増えていくのですが。
つまりどんな人でも受け入れるという方針で利用者さんを増やしているのですね。
職員の人手は増えないのに、利用者さんばかりが増えていくとどうなるのか。居室が足りなくなってくるので、本日帰宅する人の居室を早々に空けて、同じく本日から利用する方の居室を用意するのです。
よくダブルブッキングと言って、予約が重なってしまうことをそう表現しますが、これは意図的にダブルブッキングを作るわけです。
こうすることによって、本来なら本日は部屋が空かなくて利用できないはずだった方が利用できることになります。
しかし職員がその対応に追われて他のことをする時間がなくなります。排泄介助とか食事の介助とかは省けないので、何が犠牲になるのかというと、【絶対にやらないといけないというわけではないけど、出来る限りやったほうが良いこと】が犠牲になります。
具体的には歩行練習とかですね。
自宅では車椅子を使う余地が無いので、手引歩行などで移動されている利用者さんが居るとしましょう。しかしショートステイでは環境が整っているので車椅子を利用しているとしましょ。
すると数日もショートステイを利用すると足腰の筋肉が弱ってきて、手引歩行が出来なくなってきます。それを防ぐために毎日の歩行練習が必要なんですけど、人手不足で忙しいとなると、どうしてもそういった歩行練習のようなことから削られていってしまいます。
今日も、帰りの送迎の仕事をしたのですが、手引歩行で楽々と自宅に入って行けるし、自宅内では歩行器を使って歩くことが出来るはずだった利用者さんが、なかなか歩くことが出来なかったので、私もその人を支えてキッチンの椅子まで行きました。
そうしないと途中で転びそうだったからです。
……たぶんその利用者さん、ショートステイに居る間、ほとんど歩行練習とかしていなかったんじゃないかな? 自分から歩行練習したいと言い出すようなレベルの人じゃなかったし。
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